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エロスや残酷シーン他「絵画でタブー描く口実は聖書にあり」

西洋の名画には多くの裸婦画があり、そこにエロスを感じるものも少なくない。では、なぜ多くの裸婦画が描かれたのか。その背景を多摩美術大学教授の西岡文彦氏が解説する。

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絵画の歴史はのぞき見の歴史であり、画家はのぞき見の代理人であった。美女のヌードから戦場の残酷シーンまで、人々が通常見る機会のない画像を画面に描いてみせるのが画家の役割だったからである。

とはいえ、人々のエログロな関心にばかり応えていては、絵画の道徳的な基準が保てなくなるため、おのずと規制は課せられることになった。当然の結果として、最初から秘密で描かれる絵画でない限りは、なんらかの説明義務というものが生じることとなり、その最大の「口実」として利用されたのが聖書であった。

なにしろこれはキリスト教の聖典でありながら、近親相姦から大虐殺まで、信じられないような場面が次から次へと展開する一大歴史絵巻。無論、美女の裸にも事欠かない。エデンの園でアダムを誘惑したイブから、入浴姿を盗み見られたうえ恐喝された貞淑な妻スザンヌまで、およそ人の想像の及ぶ限りの淫らなシチュエーションが総登場。

画家とすればこれほど便利な口実はない。美女の裸も淫らな情景も聖書の一場面として、ビジュアルな布教の一環として描いていますと言えば、誰も文句はつけられなかったわけである。

今でこそ女性の裸は近所のコンビニでも見放題だが、近代以前は公の場でのヌードは基本的に御法度。まだ写真もない時代のこと、画家は聖書を筆頭に神話や歴史の一場面を口実に、せっせと美女の裸や淫らな情景を描き、人々の卑猥な期待に応える唯一のメディアとして責務を果たしていた。

当然、表向きの題材とは別に内緒で仕込んだビジュアルなメッセージというものも派生し、古代神話の女神から聖母までがなにやらエロティックな暗示を秘めて描かれ、謎めいた宮廷の貴婦人の表情や仕草にも、今となっては解読不能の淫靡な暗号が隠されることになる。おそらくそれは、見る者と絵との暗黙の共犯関係に基づいていた分、今日のエロス表現よりはるかに淫靡な魅惑を誇っていたに違いない

※週刊ポスト2012年1月13?20日号

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