Mozilla、HTML5 ゲーム「BrowserQuest」を公開
米 Mozilla は、Web をアプリのプラットフォームにしようと考えている。ビジネスアプリだけでなく、ゲームアプリも Web ブラウザ上で動作するべきだと。この考えを広めるため、Mozilla は2011年3月27日、フル HTML5 のブラウザゲーム「BrowserQuest」を公開した。HTML5 をサポートする Web ブラウザで利用できる。利用はもちろん、無料だ。
BrowserQuest は、WebSocket プロトコルと Canvas を利用して開発された「多人数同時参加型オンライン RPG(MMORG)」。好きな名前を付けたキャラクタで村を移動し、村人と会話したり、敵を倒してアイテムを取得したりして楽しむ。プレイヤー同士がチャットすることも可能だ。
このゲームのもっとも革新的な部分は、多くのプレイヤーの参加を可能にした WebSocket の使い方だろう。Mozilla の開発者 Paul Rouget 氏は次のように語っている。
「利用者がゲームを開始すると、ブラウザは WebSocket をオープンし、負荷分散された複数のゲームサーバーのどれかに接続する。それぞれのサーバーはゲーム内世界のインスタンスをホストしており、すべてのインスタンスでのプレイヤーの同期とゲームロジックを管理している」
ゲーム自体はまだデモ版であることもあり、人々を魅了するほどのものとはなってはいない。だが私は、このゲームのソースコードがオープンになっており、GitHub で入手可能な点には魅了された。
HTML 5 を使ってゲームを作ろうというアイディアは新しいものではないし、Mozilla が最初というわけでもない。私は以前、Scirra's Construct という HTML5 のゲーム作成ツールでゲームを作って楽しんだことがある。だがこのツールは、最新バージョンではオープンソースでなくなってしまった。だから、 BrowserQuest のソースコードには期待したのだ。
残念ながら GitHub で公開された BrowserQuest のコードは、Scirra's Construct とは異なり、ゲーム開発環境というわけではなかった。 BrowserQuest というゲームのソースコードそのものだ。つまり、我々は公開されたコードを修正することはできるが、自分で独自の HTML5 ゲームを作る際のエンジンとして利用することはできない、ということだ。…