【ロンドン五輪】体操競技 床の基礎知識
オリンピックで行われる競技種目「床」についての基礎知識を紹介します。
■ どんな競技？
◎ 試合人数
個人演技の種目です。体操競技の種目であり、この種目は団体?個人総合で行われるほか、種目別でも単独で行われています。男女ともに実施されますが、それぞれルールが異なっています。
◎ 概要
12メートル四方のフロアマットの上で、規定された技を組み合わせて演技します。床は普通の床と違い、タンブリングバーンという特殊な床で、スプリングやスポンジなどの反発材が下についた丈夫な板の上に、カーペットが重ねられた特殊な構造になっています。そのため、飛び跳ねやすくなっているのが特徴です。
◎ 主なルールと禁止行為
技のシリーズ(連続技)を終えて着地した際に、次のシリーズの助走をとるために角のぎりぎりの位置まで下がることができます。しかし、必要最低限の歩数で、美しく下がらなければ減点の対象となります。ルールで定められた時間を超過したり、12×12メートルのラインから出たりすると減点になります。また、体操競技においては終末技に足以外で着地する技は禁止であり、基本ルールの1つでもあります。
■ 勝敗の決着方法
規定の技を組み合わせて演技を行い、技の技術的完成度、安定度、芸術的完成度が評価され、その得点の多さを競います。
◎ 競技の流れ
?種目別 予選ラウンド
団体総合?個人総合?種目別の予選を兼ねて実施されます。予選参加選手で得点を競います。種目ごとの上位8名(1カ国?地域2人まで)が決勝に進みます。
?種目別 決勝ラウンド
予選を勝ち上がった8名で得点を競います。予選の得点は決勝に持ち越されません。
◎ 採点方法
1回の演技中に、複数の技を組み合わせて演技を行わなければなりません。また、この種目は流れの良さが重視されていることから、静止技は認められておらず減点対象となります。演技価値点(Dスコア)と実施点(Eスコア)を合算したものが得点となり、獲得点数の高さがそのまま順位になります。
?演技価値点(Dスコア)
演技中に実施する技の難度(運動の難しさ)や構成によって、技ごとの点数が決められており、その点数を合計したスコアが演技価値点です。上限はありません。なお、技は難度によってA～Gランクに分類されています。
?実施点(Eスコア)
実際の演技に対して、規定の減点項目に応じ、10点満点からの減点方式で算出したのが実施点です。技の高さ不足や不適当な技の実施、馬体軸のずれなどが減点対象となります。…