【ロンドン五輪】陸上競技 ハンマー投の基礎知識
オリンピックで行われる競技種目「ハンマー投」についての基礎知識を紹介します。
■ どんな競技？
◎ 試合人数
陸上競技の投擲（てき）種目のひとつで、個人で記録を競います。
◎ 概要
ワイヤーの先に砲丸がついたハンマーを、直径約2メートルの円形のエリア(サークル)から前方に投擲し、飛距離を競います。サークルの横に引かれているラインより後ろからサークル内に出入りをし、円形の投擲エリアを中心として、約35度に広がる扇形のエリアに向かって投擲します。
ハンマーの重さは、男性が約7キロ、女性が4キロです。また、砲丸の直径や砲丸から持ち手の部分までの長さなど、細かい規定があります。ハンマーを投げる瞬間に身体にかかる負荷は400kgを超えるそうです。ハンマー投の選手がみな筋骨隆々なのもうなずけますね。
◎ 主なルールと禁止事項
?エリア内へ投擲
扇形エリアの内側の地面に落下した投擲だけが有効で、それ以外の場所に落ちた投擲はファウルとなり、記録が付きません。外線上に落ちてもファウルとなり、記録が付きません。また、投擲時に選手の足がサークルの線を越えてもファウルとなります。
?サークルの入退場
サークルの中心から左右に横線が引かれており、その線の後ろ以外から出るとファウルとなります。 また、一度サークルに入ったら、ハンマーが地上に落ちるまでサークルを出てはいけません。
? 投擲方法
グリップを持ち、自分を中心にぐるぐると回転し、遠心力を利用して前方に投擲します。以前は3回転するのが主流でしたが、室伏広治選手(ミズノ)をはじめとした最近のトップアスリートは4回転してから投擲しています。
■ 勝敗の決着方法
◎ 予選ラウンド
各選手は3投以内に予選通過ラインを超えることで決勝ラウンドに進むことができます。予選通過選手が12名未満のときは、上位12位までの選手が決勝ラウンドに進むことができます。
◎ 決勝ラウンド
決勝ラウンドでは各選手3投ずつ投擲し、上位8名にまで絞ります。残った8名でさらに3投ずつ投擲して、順位を確定させます。1位が同記録の場合は、2番目に良い記録、3番目に良い記録……と順次比較して優劣を決めます。
■ 日本におけるハンマー投
2004年のアテネオリンピックや2011年の世界陸上競技選手権大会で金メダルを獲得した室伏広治選手(ミズノ)が有名です。今大会でも金メダル候補として期待されています。もともと欧米人に比べて体格差がある日本人は、投擲競技に向いていないといえます。…