シャープから「ペンギンの後退翼」と「魚群の螺旋」に学んだ炊飯器 2機種
シャープがIHジャー炊飯器の新製品「ヘルシオ炊飯器」KS-PX10A / KS-GX10A を発表しました。特徴は「ペンギンの後退翼」と「魚群の習性」を応用した「かいてんユニット」を搭載すること。自然に学んだ「ネイチャーテクノロジー」により、米一粒一粒の動きを最適に制御しつつ攪拌することで、ムラの少ない洗米と炊飯を実現したとしています。ブランドとしては" HEALSIO " ですが、ウォーターオーブン「ヘルシオ」のように過熱水蒸気で焼いたり脂を落とすわけではありません。
「かいてんユニット」は、画像左の断面図で米に突き刺さっている、UFOキャッチャーのアームのような部分。シャープいわく、このアーム先端部分の「かいてんウィング」をペンギンの後退翼のように後方に曲げることで抵抗を少なくし、攪拌時の米の飛散を減らします。「魚群の習性」のほうは、魚が群れを作る際、斜め前の魚を追うことで内向きの螺旋を作る習性のこと。ウィングを内側に30度傾けることで、米が内釜に衝突することを防ぐとしています。
攪拌することそのものの利点は、洗米時には旨味や栄養素の豊富な「サブアリューロン層」を削りすぎず、かつムラなく洗えること。シャープの実験によれば、手洗いに比べて栄養素の残存量が20%アップしたことになっています。比較対象の手洗米方法について詳しくはリンク先に説明あり。もう少し優しく手洗米すれば差を詰められそうな気もしますが、「ムラなく」「季節の水温と米の量に応じて自動調整」はたしかに機械が得意そうです。
炊飯時のほうは、水流で回しながら浸すことで、米どうしが重なって吸水しない部分がなくなる(吸水10%促進)、加熱時には釜面と水面の温度差をなくし糖化酵素が働きやすい60度に保つ(甘み成分14%アップ)、沸騰時に噴きこぼれる旨み成分(「おねば」)の泡を切って釜に戻すことで大火力による連続沸騰を可能にし、ごはんの艶やコシ、香りを左右する表面の「おねば層」の厚みを増やすなど。怒濤の炊飯サイエンスに知恵熱が出そうです。
本題のご飯のほか、長時間にわたって攪拌と温度調節?加熱ができる特性から、シチューや肉じゃが、カスタードクリーム、ミートソースなどの調理もできる「まぜ技クッキング」メニューも搭載します。
上位機種PX10Aと下位GX10Aの違いは、PXは液晶画面が4.3インチ白色バックライトなのに対してGXは3.7インチ反射型、内釜の厚さ(PXは3mm、GXは2mm)、操作が静電タッチとタクト式、炊飯およびまぜ技クッキングのメニュー数に差があるなど。…