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闘将?星野が『ボヤキの監督』に一変?

 「うちの選手は優しいが、グラウンドでも優しさが出てしまっている…」
 星野仙一?楽天監督(65)はそんなふうにチームを評していた。これは、東日本大震災の犠牲者に黙祷を捧げた3月11日の試合後に出たセリフ。東北に勝利を報告できなかった悔しさもあったのだろう。しかし、「優しい選手たち」を『戦う集団』に変えるのも、指揮官の務めではないだろうか。

 チーム総得点432(リーグワーストタイ)、チーム打率2割4分5厘(同5位)、総本塁打数53(同5位)。この数値を見れば分かる通り、2012年のチーム課題は『打撃力のアップ』だった。また、チーム合計セーブ数28もリーグワーストだ。これに対し、完投試合数23はリーグトップ。田中将大(23)が1人で14試合を稼いているが、要するに、4番バッターとクローザーが見つかれば、楽天は確実に「強いチーム」に変貌できるのだ。
 「星野監督とフロントの考え方の違いでしょうね。大型補強に批判的なフロントと、外部補強をチームの起爆剤としてきた星野監督の…。楽天はマー君に3億5000万円を提示したように、活躍した選手にそれ相応の年俸を出しますが、大金で選手を集めることはしません」(プロ野球解説者)
 星野監督は『オフの補強』で勝利してきた指揮官でもある。その“主戦場”で活躍できなかったからだろうか。キャンプ、オープン戦を見る限りでは「闘将」と呼ばれた迫力はまるで伝わってこない…。開幕戦を目前に控えたこの時期になっても、ベンチに深く腰掛け、気難しい表情で試合を見ているだけだ。

 逆転負けを喫した3月4日の横浜DeNA戦もそうだった。スコアは3対4。しかし、打線は7安打3得点で、3併殺で好機を失った場面をエンドランのサインを送るなどの“ベンチワーク”を見せていれば、勝敗結果は違っていたかもしれない。試合後、星野監督は「今は自由は振らせている」と“ノーサイン”であることを認めていたが、「ホームランバッターでないやつがホームランを狙ったスイングをしてゲッツーだ」ともボヤいていた。
 これでは、アーリーワークや居残り特打でバットを降り続けた選手が報われない。また、打撃陣を指導していた大久保博元コーチも、フルスイングの必要性を唱えてきた(練習で)。この時期になって指導内容を否定するような言動はチームの士気にも影響が出兼ねない…。
 星野監督は同日の試合をこうも評していた。
 「ボールに食らいついてライナーを勧めるなど、自分で考えてやってくれないと…」
 選手たちが「何も考えずに打席に入っている」とも指摘していた。…

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