【ロンドン五輪】ウエイトリフティング競技の基礎知識
オリンピックで行われる競技「ウエイトリフティング(重量挙げ)」についての基礎知識を紹介します。
■ どんな競技?
◎ 試合形式
ウエイトリフティングは体重別に階級が別れており、同じ階級内で記録を競う個人競技です。
◎ 概要
制限時間内にバーベルを両手で頭上に持ち上げ、その重量を競います。男子8階級、女子7階級の計15つの階級に分かれており、階級別に挙上重量を競います。
■ 勝敗の決着方法
「スナッチ」「クリーン&ジャーク」の順に種目を3回ずつ行い、オリンピックではそれぞれの最高挙上のトータル重量で競われます。3回ずつ行われる試技では、前回の試技よりも重りを増量しなければならず、試技の重量を下げることはできません。ただし、失敗した場合は同重量を選択することができます。
バーベルをプラットホームと呼ばれる床の範囲外に落としたり、体の後方に落とした場合は失敗となります。制限時間内にバーベルを膝より高い位置に挙げることができない場合は失敗となり、先に行われる「スナッチ」で三階連続で挙上に失敗すると「クリーン&ジャーク」に進めず失格となります。同記録で並んだ場合は、体重の軽い方が高順位となり、同体重の場合は先に記録を出した方が高順位となります。
■ 種目
◎ スナッチ
地面に置かれたバーベルを一つの動作で一気に頭上に持ち上げ、立ち上がります。立ち上がった後は、両手両足を完全に伸ばした状態で静止します。
◎ クリーン&ジャーク
地面に置かれたバーベルを第一動作で鎖骨付近まで引き上げて立ち上がり、第二動作で全身の反動を利用して頭上に持ち上げます。直立したっ姿勢で静止します。一見すると腕力や力勝負に見えますが、体のバネや瞬発力、バランスといった要素が非常に重要な競技です。
■ 日本におけるウエイトリフティング
1960年のローマオリンピックで三宅義信選手(B級)が銀メダルを獲得し、初のオリンピックメダリストが誕生しました。また、次の大会である1964年の東京オリンピックでは三宅義信選手(Fe級)が金メダルを、一ノ関史郎(B級)、大内仁(M級)の両選手が銅メダルを獲得し、以後、オリンピック競技において、ウエイトリフティングはメダル獲得の有望種目のひとつに加わりました。女子は2000年のシドニーオリンピックから競技種目となり、日本からは3選手が出場しました。
日本では競技人口が少なく、まだマイナースポーツとして考えられがちですが、近年では2012年ロンドンオリンピック女子(B級)代表の八木かなえ選手が美少女アスリートとしてメディアやインターネット上で注目を集めています。…