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芥川【田中慎弥氏】騒動はこのまま消滅の気配、賞そのものを考える時

●G?JoeⅡはかく語りき
以前も記事内で引用したかと思う。古代ギリシャの哲学者ディオゲネスの、こんなエピソードがある。ディオゲネスは数々の列伝を残す犬儒学派(プラトン学派の一派で、自然の姿を重要視するスタイル)の、街の広場の樽に住まっているという珍妙な哲学爺さんなのだが、彼はある時、街の人から贈り物を貰う。

街の人々が贈り物をした者を褒め称えると、ディオゲネス爺さんは苛立った調子でこんな文句を言う。「お前たちは贈り物を贈った者だけを誉めたてるが、むしろ贈り物を貰ってやったわしを誉めるべきだ」。

例えば何か由緒正しい賞があるとしても、賞を受ける当人がその価値を認めていなければ、受賞受賞と褒め称えられるのはむしろ侮辱になる。そんなディオゲネス爺さんの姿は、アカデミー賞授賞式を休んでコメディの舞台に立っていたウディ?アレン監督など現代にも多く見受けられる。

さて、著書『共喰い』で文壇を代表する芥川賞を受賞した田中慎弥氏の一騒動だが、こちらは単にマスコミのひとネタとして終わりを告げそうだ。田中氏は選考委員である石原慎太郎都知事を揶揄したり、終始酩酊に伴うシニカルな態度を取ったりとメディアの話題を誘ったが、早くも彼の話題は静かに市民の記憶から消えつつある。

筆者は常にこう思う。何かを批判するには、批判対象の改善策を提議しなければならない、と。「あの賞はダメだ。選考委員はクソだ。」と管を巻くのは深夜1時の飲んだくれたサラリーマンでも出来る所業。文化人であれば、この言葉に「あの賞はこう改善すべきだ。選考委員はこう姿勢を変えるべきだ」と、社会を切り開く斬新な意見を述べなければなるまい。

折に筆者としては、芥川賞は文壇権威の象徴ではあるが、そのくせ社会への貢献度はあまり大きくないと感じている。受賞作品は前衛的ではあるが奇抜なだけで、その作品が日本人や文化に何らかの研磨を与えているとは言い難い。

アニメや漫画のように勇気や活力を与えてくれる訳でもない。社会制度の改革の原動力となる訳でもない。芥川賞そのものが人々の生活から隔離されてしまっている昨今。

彼らが文字の芸術に何を求めるのか、それがはっきりしないうちは、また来年、再来年度に現代のディオゲネス爺さんが悪態をつきながら贈り物を貰うことになるだろう。

【記事:G?JOEⅡ】

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