とんねるずの舎弟軍団「もっこりーず」のリーダーだったボッキー潮田さん
＜ボッキー潮田さん＞
８０年代に大人気だったフジテレビの「オールナイトフジ」に「夕やけニャンニャン」。この２つにとんねるずの舎弟軍団としてレギュラー出演していた「もっこりーず」「ぺにーず」を覚えている読者は多いだろう。９月３日登場のボッキー潮田さんは赤タイツの「もっこりーず」のリーダーだった。今どうしているのか。
「『もっこりーず』なんて２５年近く昔の話。よく覚えていらっしゃいましたね」
新宿西口の居酒屋で会った潮田さん、こういうと中生のジョッキをグイッと空けた。名刺には「らでぃっしゅぼーや 事業本部農産部生産仕入課マーチャンダイザー」とある。同社は有機野菜?無添加食品の会員制宅配会社だ。
「担当してるのは当社の契約農家さんを戸別訪問して作付けを確認したりご要望をお聞きしたり、また会員さんの声をお届けしたりといったフォローワーク、それに新規開拓です。仕事中、“もしかして、あのボッキー潮田さん？”って聞かれることも時々ありますよ」
地方出張が多い。
「実はまだあり、会員向け情報誌『おはなしＳａｌａｄ』の編集長に、オフィシャルブログ『野菜にまつわるエトセトラ』の書き込みもボクの仕事です」
天候不順が野菜の供給や価格にダイレクトに跳ね返るため、日々、天気が気になる。
「米騒動になった９３年の大冷夏が入社３年目。どこに行っても米がなく、全国駆け回ってかき集めてました。万が一に備え、農家さんのネットワークを広げる重要さを思い知らされましたね」
さて、青山学院大を中退し、早稲田大学法学部に再入学した潮田さんは、「オールナイトフジ」でとんねるずの舎弟軍団募集を知って応募。ノリの良さを買われ、「もっこりーず」のリーダーに選ばれた。もっとも、芸能界は「良き青春の思い出」であり、残る気持ちはサラサラなく、大学卒業後は「３次面接に遅刻したのに内定をくれた」ソニーに入社。しかし、２年で退職して実家がある茨城県日立市に戻り、学習塾の講師をしていたときに新聞の求人欄に「らでぃっしゅぼーや」の社員募集を見つけた。
「『農家と酒を飲む仕事です』ってキャッチコピーが目に飛び込んできて、即応募しました、ハハハ」
それが９１年。当初は早朝帰宅、昼過ぎ出勤の超多忙な毎日を送っていたが、仕事に余裕ができ始めた３０歳の時から音楽活動を開始。９年前、女性ボーカリストのヤスヨさんと「ドライドボニート」なるユニットを組み、すでに４枚のアルバムをリリースしている。…