【LinuxTutorial】エンタープライズ Linux とストレージで進展を見せる Red Hat
売上高10億ドル以上を誇り、アップストリームカーネル開発者を豊富に揃える Red Hat は、Linux Planet においてすさまじい存在感を持っている。Red Hat は先週、同社のフラグシップエンタープライズ Linux をアップデートし、新しいストレージプラットフォームのデビュー版を投入している。
Red Hat が独占していない唯一の分野はモバイルだが、そこにもうすぐ新しいオープンソース製品が登場する。HP の webOS だ。
1. Red Hat Enterprise Linux 6.2
Red Hat が Red Hat Enterprise Linux 6（RHEL）を初めてリリースしたのは1年前の2010年11月だった。このバージョンから投入された重要な機能の1つが、リソース管理に新しい方法論を提供する Linux コントロールグループ（cgroups）だった。
Red Hat は RHEL 6.2リリースで cgroups を改良し、システムのリソース割当量で固定制限値をサポートする。RHEL 6.2リリースでは iSCSI の RDMA （Remote Direct Memory Access）も進化し、ストレージパフォーマンスの向上と待ち時間の低減が進む。
2. Red Hat Storage Software Appliance
アップデートされた OS のリリースに加え、先週の Red Hat はストレージ関連も忙しかった。新しい Red Hat Storage Software Appliance （SSA）は、Red Hat によるストレージベンダーの Gluster 買収のメリットを享受する最初の技術製品となる。
Red Hat は12月はじめ、Gluster に1億3600万ドルを投じた。SSA は RHEL 上で動作する GlusterFS 3.2リリースを使って構造化されていないデータユースケース向けにソリューションを提供する。
3. HP のオープンソース webOS
HP は2011年8月、モバイル OS である webOS の開発中止を決定した。HP の webOS は Linux との結びつきが強く、HP は Linux コミュニティーに対して同 OS の売り込みに多くの時間を投じてきた。
HP は webOS のオープンソース化を決定し、Android に競合するオープンソース製品を開発していくこととなった。…