MRIで操作可能な内視鏡技術開発！近未来SF医療へ
●G?JoeⅡはかく語りき
ユアン?マクレガー、スカーレット?ヨハンソン、スティーブ?ブシェミ出演のSF映画『アイランド』の前半場面では、近未来の美しく洗練された居住空間が描かれている。
ユアン演じる主人公は健康の不調を医師に訴え、医師はマイクロマシンによる内視鏡機器を眼球から送り込む。生体情報は随時コンピュータ内に保存される。この機器はその後、尿と一緒に排出される。
そんな近未来の医療技術も、決して遠くはなく、文字通り近い技術なのかもしれない。この度、米ボストンのブリガム?アンド?ウィメンズ病院が、磁気共鳴画像装置（MRI）によって遠隔操作できるカプセル型内視鏡を開発したと発表した。
患者はこの小さな機器を錠剤として飲むだけ。内視鏡は消化管内を移動しながら撮影を行い、映像データを随時無線で送信する。今回はまだそうした実用化に至ってはいないが、研究チームはMRIの磁気によってカプセル型内視鏡が自由に操作出来ることを実証済み。
こうした内部分析技術は病気の診断のみならず、がんのレーザー治療など外科分野にも大きな役割を果たすとしている。
こうした内視鏡技術は幾つか実用化されているものもあるのだが、今回の技術開発で優れているのは、多くの病院が既に標準装備しているMRIを活用できる点。
新しく内視鏡操作の装置を設置する必要がない為、設備投資のコストは最小限に抑えられる。経済性と実用性を兼ねた技術である。
で、実は研究チームがこの技術に着目したのは、人体内に入って脳の治療を行うSF映画でインスピレーションを感じたからとのこと。古い映画だと『ミクロの決死圏』あたりがそれに該当するだろうか。
新しい映画だと先述『アイランド』や『攻殻機動隊』などがそれに近い描写がある。
いよいよ、解析技術に磨きが掛かってきた医療科学技術。人間の命を救う科学技術は人間の心に平穏をもたらし、これに伴い地球全体の文明の質が上がる。引き続き、こうした技術開発に大きな期待を寄せていたい。
【記事：G?JOEⅡ】
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