アップルは、2月16日、Mac向けOSの最新バージョンとなる「OS X Mountain Lion」の開発者向けプレビューをリリースした。
今回発表された内容によると、新OSでは同社のモバイルOS「iOS」の機能を多く採用し、iPhoneやiPadとの連係が強化されるほか、「iCloud」への対応、「リマインダー」アプリケーションの搭載、メール/カレンダー/メッセージなどの通知を受け取れる「Notification Center(通知センター)」、リンク/写真/動画を共有できる「Share Sheets」機能の搭載、さらにTwitterともOSレベルで統合されて、SafariやQuick Look、Photo Booth、Preview、サードパーティー製アプリから直接ツイートすることが可能になるなど、さまざまな機能が搭載されるが、ここでは「Mac OS X」のこれまでの歴史や経緯、「Mountain Lion」というネーミングについて、別の角度からアプローチをしたい。
前バージョン「OS X Lion」から約1年という短期間でのメジャーアップデート
Mac OS Xは、ネクスト?ソフトウェアのOPENSTEPの技術をベースに開発されたMac専用OSである。バージョン9まで続いた旧来のOSの後継として、BSD UNIXベースで新たに開発され、名称はローマ数字のX(テン)が付けられた。
アップルは歴代OS Xのコードネームにネコ科の猛獣を採用しており、バージョン10.2のジャガーからは正式名称になっている。またバージョン10.7のOS X Lionでは、バージョンナンバーよりLionを全面に打ち出している。
今回のMountain Lionは、南アメリカ大陸のほぼ全域と北アメリカ大陸の広域に生息する、ネコ目(食肉目)-ネコ科の大型肉食獣である。地域によってはクーガー、ピューマ、パンサー、ヤマネコとも呼ばれており、英語での呼称は標準的な英語名であるCougar(クーガー)のほかに、Mountain lion(マウンテン?ライオン、「山ライオン」)や American lion(アメリカライオン)などと呼ばれている。
ちなみにネコ科の中では、ヒョウ、ライオンなどのヒョウ亜科ではなく、イエネコを含むヤマネコと同じネコ亜科に属し、ネコ亜科では最大級の大きさである。オスは体長(頭胴長)約1~1.8m、体重約65~100kgに達し、メスは一回り小さいのが特徴だ。…